試作テストの結果報告
AIがシフトを作って、
AIスタッフ28名がダメ出しする仕組み
「それ本当に使えるの?」を実際に試してみた結果
2026.04.11 | AI経営共創パートナーズ | 店長エージェントSaaS
何を試したか
AIが作ったシフトを、28名の「AIスタッフ」がチェックして改善する仕組みを試した
今まではルール違反だけを機械的にチェックしていた。今回は「スタッフ本人だったらどう感じるか?」をAIにシミュレーションさせた
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ステップ3 ← 新しい
AIスタッフが採点
28名が「自分なら」で評価
→
↻ ダメなら不満を反映してもう一度作り直し(最大3回まで)
テスト対象: KIWAMI SAUNA(サウナ施設・社員7名+パート13名+学生バイト8名=合計28名)
そもそもなぜ必要?
ルールだけチェックしても、スタッフの「本音の不満」は拾えない
今までのやり方(ルールチェックだけ)
- 19個のルールに違反していないかを機械的にチェック
- 「人数足りてる? → OK」「6連勤超えてない? → OK」
- 見つけられないもの: 連勤の「しんどさ」、早番ばかりの偏り、育ててくれる先輩がいない不安、人間関係の問題
新しいやり方(AIスタッフがチェック)
- 28名分の「AIキャラクター」が自分のシフトを「人間の感覚で」評価
- 「6連勤マジでキツい」「あいつと同じシフト勘弁して」
- ルールチェックでは見えない「現場のリアルな空気感」を再現
1回目の結果
最初に作ったシフトの平均点は 58.5点。28名中11名が不満
ルールを守って作ったシフトでも、「人の気持ち」で見ると不満が続出した
AIスタッフはリアルだったか?
性格・立場・人間関係がコメントにちゃんと反映されていた
店長が書いた「性格メモ」や「注意事項」をもとに、AIが各スタッフになりきってコメントした
わかったこと: 店長が書いた性格メモをもとに、AIは「その人らしい」コメントをちゃんと出せた。リアリティは十分。
2回目の結果(やり直し後)
不満を伝えて作り直したら、平均点が +19.4点 アップ
1回目の不満コメントとルール違反をAIに伝えて、シフトを最初から作り直した
特に改善が大きかった人たち
| スタッフ | 1回目 | 2回目 | 改善 | 2回目のコメント |
| P09 中川光 | 30 | 82 | +52 | 「小野寺と被りゼロ!安心して働ける」 |
| A06 小山桃子 | 40 | 85 | +45 | 「全日先輩いる!安心して覚えられます!」 |
| S06 大塚萌 | 48 | 88 | +40 | 「三浦さんと全日一緒!すごく安心です!」 |
| S03 岸本翔太 | 35 | 72 | +37 | 「前より全然マシっす!早番も増えた」 |
| P10 小野寺海斗 | 45 | 75 | +30 | 「中川さんと被んないし全遅番もいい感じ」 |
まだ70点に届いていない人は4名(P12:60, A05:62, P05:67, P03:68)。いずれも軽い不満で、もう1回やり直せば全員OK になりそう。
AIスタッフだからこそ見つかったこと
ルールチェックだけでは絶対に拾えない「本音の不満」が見つかった
| 何を見つけたか | ルールチェック | AIスタッフ | 実際のコメント |
ルール違反そのもの 例: NGな人同士が同シフト | 見つかる | 見つかる | 仲が悪い2人が同じシフトに |
連勤の「しんどさ」 ルール上はOKでも体がキツい | 見つからない | 見つかる | 岸本「6連勤マジキツい」 |
早番/遅番の偏り 毎日遅番だと生活リズムが崩れる | 見つからない | 見つかる | 河野「遅番14回は多い」 |
教えてくれる先輩がいない 新人の成長機会が失われる | 見つからない | 見つかる | 藤原「川口さんと6日も別」 |
心理的な不安 頼れる人がいない日の怖さ | 見つからない | 見つかる | 大塚「三浦さんいない日不安」 |
「こうしてほしい」の具体的提案 改善の方向性が明確になる | 出ない | 出る | 「4/15を早番に変えて」 |
まとめ: ルールチェック(機械的な○×判定)と、AIスタッフによる満足度チェック(人の気持ちの評価)を両方使うのが一番効果的
確認したかった5つのこと
事前に立てた5つの疑問、全部「YES(うまくいった)」
✓ AIスタッフ28名は「その人らしい」コメントを出せたか? — 性格メモが口調に反映。新人は控えめ、ベテランは率直
✓ 不満を伝えて作り直すと、シフトは良くなるか? — 平均58.5点→77.9点に改善。大幅に不満な人がゼロに
✓ ルールチェックとAIスタッフの評価は食い違わないか? — 食い違わなかった。むしろお互いを補う関係
✓ 何回やり直せば全員が納得するか? — 2回でほぼ納得。予想通り「2-3回」で十分
✓ 今までのやり方より良くなったか? — 連勤のしんどさ、教育機会、心理的不安など、ルールだけでは見えなかった問題を発見
コストと実用性
1ヶ月分のシフト作成にかかるAI利用料は約35円。十分実用的
AI利用料の目安
| やること | AI利用料 |
| シフト下書き作成(1回) | 約6円 |
| AIスタッフ28名の評価(1回) | 約5円 |
| 3回やり直した場合の合計 | 約35円 |
10店舗で使っても月額350円。店長がシフト作成にかける8-16時間の人件費と比べて圧倒的に安い
テスト中に見つかったこと
- チェックプログラムにバグがあった: 「月の合計時間」と「週の上限時間」を間違えて比べていた。直す必要あり
- 「部分修正」より「全部作り直し」が良い: 1箇所直すと別の場所が壊れる「モグラ叩き」問題を回避できた
- 28名まとめて評価させても大丈夫: 1回のAI指示で28名を同時に演じ分けられた。分割する必要なし
相談したいこと
この方向で進めてよいか? もっといいやり方があれば教えてほしい
以下のポイントについて意見をください
1
AIスタッフの「人物設定」はどこまで詳しくすべき?
今は1行の性格メモだけ。もっと詳しく(過去のシフト満足度、家庭の事情など)を入れるべき?
→ 詳しいほどリアルになるが、店長が入力する手間も増える
2
点数のつけ方はこれでいい?
今は100点満点の1つの点数だけ。「体力面」「生活面」「人間関係」など分けて点数をつけるべき?
→ 細かくしすぎるとAIの精度が落ちるリスクがある
3
他にもっと良いやり方がある?
A) 数学的に最適解を計算する方法
B) ルールに沿って機械的に組み、例外だけAIに相談
C) 今回の方式: AIに全部任せる
→ A/Bは正確だが「人間の気持ち」は考慮できない
!
次に確かめるべきこと
本物の店長がAIスタッフの判断を見て「なるほど」と思うか?
実際のスタッフが「AIにシフトを評価される」ことに抵抗はないか?
希望を入力する画面はどんな形がいい?
→ 技術的にはOK。次は「実際の人」で試すフェーズ
4
人数が増えても大丈夫?
今回は28名で試した。50名以上になったらグループに分けて処理する方法もある
→ パチンコホールは30-50名規模が多いので対応可能
結論
この仕組みは使える。次は実際の製品として作り始めたい
技術的にうまくいくことは確認できた。次は本物の店長・スタッフに使ってもらうステップへ